森永雄太(2019)『ウェルビーイング経営の考え方と進め方 健康経営の新展開』(株)労働新聞社 5章先進企業の施策、論理、プロセス、第6章『実践に移る前に』概要・まとめ
第5章
ここでは、SCSKとフジクラという早期、自主的に健康経営に取り組んできた企業の事例が紹介されている。
SCSK
・まずは労働時間・負担削減してから仕事のやりがい(エンゲージ面と)を高める
という順番
・健康マイレージなどの健康習慣のインセンティブ付け、巻き込み
・身体的活動量の増加、不健康生産性低下スパイラルから健康生産性向上循環への切り替え
・例:8000歩という適正目標の設定、チーム戦
・メンタルヘルス、1次・0次予防でより積極的な健康経営をしている。
・個人だけでなくチーム、組織単位で取り組み
・「楽しそう」な仕組みづくりで自律性を損なわず巻き込む
・仕事・職場に関する改善について話し合い意見を述べる機会、良いものは実現
・(歩行推奨などの?)短期的にコンディションへの影響が期待できる取り組みに加え、
長期的には能力育成をして難しい仕事にもチャレンジできるようにするという方法
▼能力育成の詳細についてはこの章に説明がない。
――――
第6章『実践に移る前に』
6.1.先進事例の共通点
・1:トップのコミットメント
・2:健康習慣の促進:歩数など身体的活動量など
・3:チーム単位での取り組み:コミュニケーションと一体感醸成
6.2. 先進企業間の違い
①巻き込み方
・SCSK
・トップからライン管理者(現場管理者)に働きかけ、ライン管理者が従業員に
強く働きかける
・金銭的なインセンティブも提示
・結果、参加者が急激に増えすぐに全体が参加
・フジクラ
・インセンティブはあるが、ちょっとしたご褒美程度。
・従業員の自主性に任せ、参加したくなる工夫を用意。
・少しずつ参加者が増えている。
・学術的前提として、健康経営と組織成果の関係の検証は難しいが、
HRM施策➡個人・集団態度➡成果という流れが存在することが想定されており
最終成果までの間に様々なスループットが存在すると考えられる。
両社では注目するスループットが異なる。
・SCSKでは、働きやすさと働き甲斐を明示して区別し測定
・フジクラでは生き生きをワークエンゲージメントとして短期変動も含め測定
6.3.先進事例から学ぶべきポイント
担当者が考えるべき5点
・トップのコミットメントは得られるか
・何に取り組むか
・どのように
・施策の成果をどうとらえるか
・従業員をどう巻き込むか
※最後の二点は外から見えづらく、また、そのまま模倣しづらいが、この二つを無視して模倣してもうまくいかない。自社の場合にどう適用するか議論すべき。
ーーーー
――――――
※仕事の都合もあり転載は禁止させて頂いています。不便ですみませんが対策で右クリック不可にしていますm(_ _)m。ツイッターに各記事のリンクを張っていますので紹介・リンク貼りして頂ける方はツイッター経由でお願いします(https://twitter.com/Keiei_Professor)。
※▼マークは紹介する文献の記述ではなく、ブロガーによるコメントです。